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本人が気に入っているアクセサリーなら、私も強く止めないけど、顔を出したほうがいいのになと思っていた。
「それより、皇妃様。その最新のドレスはいったい……」
銀糸の刺繍と宝石がちりばめられた青のドレス。
とても豪華で、靴も手袋も銀の刺繍がこれでもかというほど、細かく施されている。
「レクス様が緑のドレスが気に入らなかったらしくて、私に内緒でドレスを仕立てさせていたの」
「そんな!」
なぜ、クリスティナがショックを受けているのかわからない。
もしかして、グラーティア神聖国風のドレスのほうが、好きだったとか?
好みは人それぞれだから、それもありだと思う。
「皇妃様。アーレント様とフィンセント様をお連れしました」
「ありがとう」
ハンナと侍女たちが、全力で子供たちを着飾らせてくれたおかげで、いつも以上に皇子らしい姿になっている。
皇子らしい上下の揃いの上着は、私と同じ銀の刺繍入り。
「二人ともすごくかっこいいわ!」
「えへへ」
「かっこい!」
子供たちを褒めると、その後ろからレクスが現れた。
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