23 波乱の舞踏会

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 本人が気に入っているアクセサリーなら、私も強く止めないけど、顔を出したほうがいいのになと思っていた。 「それより、皇妃様。その最新のドレスはいったい……」  銀糸の刺繍と宝石がちりばめられた青のドレス。  とても豪華で、靴も手袋も銀の刺繍がこれでもかというほど、細かく施されている。 「レクス様が緑のドレスが気に入らなかったらしくて、私に内緒でドレスを仕立てさせていたの」 「そんな!」  なぜ、クリスティナがショックを受けているのかわからない。  もしかして、グラーティア神聖国風のドレスのほうが、好きだったとか?  好みは人それぞれだから、それもありだと思う。   「皇妃様。アーレント様とフィンセント様をお連れしました」 「ありがとう」    ハンナと侍女たちが、全力で子供たちを着飾らせてくれたおかげで、いつも以上に皇子らしい姿になっている。  皇子らしい上下の揃いの上着は、私と同じ銀の刺繍入り。 「二人ともすごくかっこいいわ!」 「えへへ」 「かっこい!」  子供たちを褒めると、その後ろからレクスが現れた。
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