3 嫌われた皇妃

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 ――うん。とりあえず、温かいお茶でも飲んで、状況を整理したほうがいいわね。   「まずは部屋に戻りましょうか。二人が風邪をひいてしまうわ」 「おかーしゃまのおへや?」 「いっしょ?」     不思議そうな子供たちの顔を見て、今まで別々に過ごすことが多かったのだとわかった。 「皇妃様。私がお二人を子供部屋へお連れします」  アーレントとフィンセントが、私をじっーと見つめる。  やがて、冷酷で残虐な皇子と呼ばれる二人。  今はまだ幼くて純真である。  愛情をもって育てれば、心優しい皇子になる可能性は高い。  ――この子たちを私が育てるしかない?  レクスそっくりの冷たい男になったら、オシマイである。 「そうね。今日からお母様のお部屋で一緒に過ごしましょうか」 「わぁーい!」 「おかーしゃま、いっしょ!」  アーレントとフィンセントは大喜びで、手を叩いてはしゃいだ。 「皇妃様。大丈夫でしょうか?」  ハンナは浮かない顔で、私にたずねた。
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