4 皇宮の嫌がらせ  

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「薔薇のお風呂に入ったからよ。今度、アーレントとフィンセントもお花のお風呂に入れてあげるわね」  薔薇の香りに気づいたアーレントとフィンセントは、手を叩いて喜んでいた。   「皇妃様が皇子様方と同じベッドで休まれるのはよろしいのですが、本当に部屋で待機せずとも大丈夫ですか?」  今日から私と子供たちは一緒に眠ることにしたため、ハンナは心配なようだ。  私は多くの弟子を育てあげた。  成長した弟子は変人が多いけど、優しい心を持つ(たぶん)弟子たち。  きっとアーレントとフィンセントも優しい皇子に育ってくれるはず。 「ハンナ、ありがとう。今日はもう休んで。子供たちの世話で疲れたでしょう」 「私の仕事ですから平気です。なにかありましたら、お呼びくださいませ」 「ええ。おやすみなさい」  一日の疲れがたまっているはずなのに、ハンナは礼儀正しく深々とお辞儀をして部屋から出ていった。  そのハンナと入れ替わりで、入ってきたのは皇妃付きの侍女だ。 「失礼します」
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