4 皇宮の嫌がらせ  

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 皇妃付きの侍女たちがワゴンを押し、アーレントとフィンセントが夜に飲むホットミルクと私のハーブティーを運んできた。  アーレントとフィンセントのホットミルクはぬるめで、飲みやすい温度になっていた。 「ユリアナ様、どうぞ」  私に差し出されたのは、大量のハーブをいれたハーブティーだった。  そのままにしておけば、渋みや苦みのある不味いハーブティーになってしまうだろう。  侍女は知らん顔して出ていった。 「はあ……。なんて幼稚なの。それにハーブがもったいないわ」  ハーブをお湯から取りだして冷ますと、部屋の植木の土の上にまき、肥料として再利用する。 「おかーしゃま、あーれの、あげゆ」 「ふぃんのも!」  私がハーブティーを飲まずにいたからか、アーレントとフィンセントが自分のホットミルクを差し出した。 「二人ともいいのよ。今から、ゆっくりハーブティーを楽しむから。寝る前に本を読んであげましょうね。なにがいいかしら?」 「こりぇ!」  アーレントが重そうな本を一生懸命持ち上げて、私に差し出した。
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