7 令嬢の正体

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 お気に入りのクリスティナと一緒で、ご機嫌なのかと思っていたけど、どうやら違うようだ。  あの顔が、普段どおりの顔らしい。 「そういえば、昨晩、レクス様に手紙を書くと約束しましたよね?」  さっき書いたばかりの手紙をレクスに渡す。 「どうせ恨み言ばかり書いてあるのだろう?」 「恨み言? レクス様になんの恨みも特別な感情もありませんけど?」 「は? 感情がない? そこは皇妃としてなにかあるだろう」  レクスはムッとしながら、手紙を受け取り、中を開ける。 「今、ここで読むんですか? 後でゆっくり読んでください!」 「別にいいだろう。俺がもらった手紙だ。どこで読もうと俺の勝手だ」  それはそうだけど、なんだか恥ずかしい。   「あーれ、かいた!」 「ふぃんも!」  レクスの感想をドキドキしながら待つ。  それは私だけじゃなく、子供たちも同じだ。 「そうか」  ――え? それだけ!?  レクスは読み終わると、ポケットに手紙をしまった。
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