第八話

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 ☆  「新しい組織の創設、ですか?」  拠点に戻って来たヨゼに、ヨーデルは、ユニオンから届いた返事を伝えた。近くの席では、ロエンの髪をとかすステラの姿があった。いつもの光景だ。  「そうだ。今回のカプリマグネの能力、そしてカプリマグネが絶滅した場合に起こるかもしれない問題には、さらなる調査、研究が必要だと判断したユニオンは、磁界や磁力を専門に研究する組織を作ることにしたらしい」  「つまり、カプリマグネを保護するか、絶滅させるかはまだ決めない、ということですね」  「ああ。一種類のモンスターのために組織を作るなんて今まで聞いたことないが、上は決断せずに保留した方が良いと考えたのだろう。まあ、決めるための判断材料が不足しているのは事実だ」
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