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「マウント取りよね」
声がして振り返ると
ジーリョ姫が突然バルコニーに出てきた。睨むようにユリエの都の奥、山の麓の皇城の方に視線を送る
「あくまでもサジラウ皇家の方がクバルツァロンよりも上だと知らしめたいだけ。くだらないわ」
「くだらないとは思わないけど、まあ、時間の無駄ですね」
「くだらないわ。恐らく皇帝ミメッカ6世ではなく、その孫のミメッカ8世辺りの差金でしょうね」
「ミメッカ8世。確か、皇帝のお孫さんで、40代の方ですね」
「45だったかな。皇位を継ぐならギリギリな年齢よね。あたしたちがやってきたら次の皇位継承の可能性が次の世代に大きく傾くから、面白くないんでしょうね」
「…僕みたいな者でも、サジラウ皇家に入れるんでしょうか」
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