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目的
放課後になり、早く彼が私に対し無害であることを確認したくて、彼に声を掛けてみたところ、彼は帰りながら話すことを私に提案して来たのである。
私も学校で話すことに対しては抵抗があったので、彼の提案に同意し、今、私は学校の最寄りの駅に彼と一緒に向かっているのである…。
「今朝渡した紙、見てくれた?」
彼が、そう話を切り出して来た。
「うん、見たけど」
「それで、その事なんだけどさぁ、付き合ってくれる?」
「うん、いいけど」
(って、今一緒に帰ってるけど、その事ではないのだろうか?)そう思う。
「有難う、凄く嬉しいよ。これからは君の事をずっと、ずっと直接傍で見れるんだね」
「えっ??」
(”ずっと”って、どう言う事
”これからは~直接”って、今まではどうだったって事なの、ねえ)
凄く聞きたいのだけど、夢の中の時と同じように言葉にならない。
(どうしたの、どうしたの私、早く確認しようよ…このままだと彼のペースに飲まれちゃうかもよ、
それでいいの?ねぇ、ねぇってば)
<おわり>
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