白い世界とシロ

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俺は勉強だけに集中することにした。 ここは学校だ。勉強をすればいい。 クラスの皆は楽しそうに話をしている。 気にすることはない、どうせ三年間だけの付き合いなのだから。 俺の高校生活は学校で勉強し、家に帰ってきて自習して、シロの所へ遊びに行く。 高校卒業するまで、その繰り返しだった。 「今までの学校生活はどうだった?」 シロに聞かれて、考えることなくすぐに答えた。 「楽しくなかった」 この答えが、俺の全てだった。 「……そっか」 「こんな回答でごめんな」 「ううん。いいの」 シロはそれ以上は聞かず、俺の隣で黙って座っている。 俺は次にやろうとしていることをシロに言った。 「俺、アルバイトをすることにしたんだ」
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