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42 ダークナイト大輝VS元CIA立花グループ工作員 井上康雄 《大輝視点》
俺は咲哉達とは反対側に奴を誘い出した。
猟銃かぁ、まぁあると想定してはいる。
後はどちらが勝つか
バァーン!いきなり潜んでた木に当てやがった
銃声を気にしてねぇのはそれくらいここは無人って事だな。
お互い好都合だな…
《甘いな…ダークナイトが聞いて呆れる》
《あの頃の心で戦わなきゃ死ぬのはお前だぞ》
チッ分かってるさ!…陽加
「ハハハハ……
隠密で俺を誘きだして始末する気とは流石だな。あの時始末するべきだったが
まぁバトルも悪くない。受けてやろう。
格闘戦の次は銃撃戦かぁ、負けた方は死だな。
貴様も覚悟でやって来たんだろ?
なら陽加を賭けて命の勝負だ」
俺は伏せながら移動したが…バァン!バァン!
奴は全て俺の方向に撃ってきてる。
かなりの暗めだが……まさか暗視ゴーグルか?
クソこっちには入ってなかったぞ。
まぁ視力は人一倍良いのと暗闇に目が慣れてきた。見えた…
ピュン!ピュン!
サッサッ!
チッ奴も素早く木に身を潜めた。
「この暗さで射撃も悪くないな。流石だな」
本当お喋りが好きな奴だな。居場所がバレる
行為だが余裕なんだろう…
どのみち直ぐに片はつかない時間稼ぐか
「アンタの経歴を調べた。
井上康雄…アンタはCIAや立花グループの裏部隊に居たらしいじゃねぇか。
そんなスゲー経歴のアンタがなぜ今や無職で
陽加を虐待するようになった?」
「ハハハ……調べたようだな、
国に尽くす等と言うバカさ加減に気づかされたからだよ。
お前も分かるだろ?
俺達エージェントは所詮は使い捨てだ。
映画のようなヒロインなんかではない。
何処の平和を気取った国も所詮は傲慢で残酷な連中しかいない。
邪魔になる奴は子供であろうが排除する。
人間にはいずれツケがくるさ。
それなねお互い様だろ?
元ダークナイト大輝、
もう1つは○○かな?ハハハ」
なっ!「まさかテメエ!」
「ああ、俺もお前の経歴等調査済みだ。
流石に俺も驚かされたよ。
なぜ陽加と暮らすまでに至ったかは知らんが
取り返した今どうでもいい。
愛しい陽加が待ってる
さっさと始末させてもらう」
「おい、陽加は無事なのか?」
「勿論だ。
俺好みに再調教してやったのさ。
もう貴様等覚えてすらねぇさハハハ」
「なんだと!テメエ陽加になにを…」
「甘い!」
ピーピーピー.ピピっ…しまった!
パン!!クソッ閃光だ……
ウウッ!罠を仕掛けてわざとこの位置に追い込んだのか…悔しいが流石だ。
ダッダッダッ…早い!
あの足の早さ…陽加は親父譲りだったのか…
奴はあっという間に射程の横まで来た。
「ハハハ」
マズイ……ピュンピュン!…………バーン!
撃ち合いになったが奴の動き半端ねぇ…
俺も素早く動いてるつもりだが
俺の弾は避けている。
だが少しずつ接近してきてやがる。
間近になった時ピュン!
頭を狙って撃ったが
奴は一気に身体を伏せて、構えてきた。
俺は木の影に入ってかわそうとしたが
間に合わないか!
一か八か…バーン!ピュン!同時に発砲し、
俺は防弾ベストにだが弾が直撃した衝撃でぶっ飛び…倒れて銃も落としてしまった。
多少距離はあったが肋骨がやられたかも。
「ウウッ!アックソッ…」
逆に奴は左上腕に弾が当たったのが見えた。
だが奴は俺より先に起き上がった。
あんな平然と何故?
「チッ!やられたか、
動きながら発砲して当てたのは悪くない。
だが急所に当たらなければ意味はないぞ?
特殊な薬で痛みをかなり軽減させる薬だよ。
貫通もしてるし、直ぐ治療すれば問題はない。
お前も一応防弾ベストを着てようが
口径が大きめのを使用していてる、
あばら辺りは1.2本はイッちまった筈だ」
またかよ…
拳銃より散弾銃の方が威力も強い。
奴は俺の銃も拾い上げた。
「ほぉベレッタか?
サプレッサーも付き。状態も中々悪くない。ありきたりの密輸品か。
防弾ベストを着用していて、
サバイバルナイフに手榴弾…ほぅ最悪は自分もろともとは覚悟もあるな。
だがまた俺の勝ちだな大輝くんよ」
この状態はまずい
コイツ両利きか?
ピュン!
「ヌアッー!アアッ!ハァハァ」
右太ももに1発撃たれちまった。
映画の撃たれるシーンなんかよりよっぽど
かなりの激痛だ。経験済みだが久々だ。
「苦しがる姿は本当に素晴らしい。
拳銃型は久しぶりだ。
場所も割れた今お前は生かしとくには危険だ。陽加の為に消えてあげなさい。
それに今のお前は明らかに記録で見たような
ダークナイトではないな。技術も戦闘も甘い。
残虐性を持ち、無心で的確にターゲットを
抹殺するダークナイト大輝…素晴らしい経歴だ。現役で訓練と実戦を続けてればかなり優秀なエージェントか兵士になれただろう。
その時のお前と戦ってみたかったが、
今は心に隙だらけだな。
恐らく陽加への想いが邪魔してるからだ。
まぁお前も辛かったんだろう。
あれだけの経歴は病むのも当然だな。
その気持ちは俺にはよく分かるさ。
君はもう充分苦しんだんだ。
だが今楽になれる」
ガチャン
ダークナイト大輝か……確かに戻りきれてねぇだろうな。陽加の事を考えてしまうからだ。
コイツはサイコパスだが優秀過ぎる。
死んでも楽になれるなんてねぇよ俺には……
《大輝聞こえる?陽加は無事とまではいかないけど保護して治療したから…後は君待ちだよ》
咲哉から通信機だ。とりあえず良かった。
なら後は……コイツだけだ。
足を押さえてる側に銃がある。
せめて……
抜けば直ぐ撃てる。
油断した今一か八か、やるしかねぇ
「ハァハァ…おい
俺もアンタを消す理由が増えたんだぜ?
アンタは父親としても暗殺者としても失格だ。鈍ったなオッサン、自分の力に驕りすぎだぜ。
まず第1に陽加はお前なんか愛しちゃくれ
ねぇよ!永遠にな。
覚えてねぇなら思い出させるさ。
陽加は俺と愛し合いまくった。
身体中俺の物だ。
陽加はな俺のじゃなきゃもう気持ちよ……」
「黙れ!…陽加は俺のだもう死ねー」
今だ!
「オラー!」バシーン
やはり陽加の話になるとコイツは隙を見せる。甘いのはテメェもだ。
この一瞬を見逃さず銃を無事な足で蹴り弾いて
バシーン!
奴の腹部にそのまま再び蹴りを入れ
痛みが薄かろうが多少は距離を取らせた。
この前の礼だ!
こっちが足の銃を抜いてる間に奴もすぐ起き上がり散弾銃を手にしていた。
勝負所だ…どっちが先か…せめて相討ちに!
ほぼ同時に銃を向け合った瞬間……
「「死ねー!」」
バアーン!!……
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