43 救出完了と突然の助っ人《大輝視点》

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43 救出完了と突然の助っ人《大輝視点》

サッ!バッ! 「なに!ヌアッ!」グリッ! バアーン!………バタン 何だ? 井上康雄が倒れた見た限り後ろから 首を折られて即死のようだ。 動きが速かったが…でも誰だ。カチャ! 俺はそいつに銃は向けた。 味方か敵かまだ分からねえからだ。 「ハアハア…誰だ!」 「久々だな大輝」 この声は! 「アンタ滝のじっさんか?何故ここに?」 「旅の途中の偶然と言いたいが匿名でお前がここに来る事を知らせてきた奴がいたんだよ。恐らくJだろ? ドンパチ途中から見てたぜ。 でコイツが陽加の父親か?プロのようだが」 「ああ…この親父元CIAと日本では立花グループの暗殺部の工作員だったようだぜ」 「立花グループ?なるほどな… で銃を持ってる理由は?何があったんだ?」 俺が全てを話してる間に 滝は足の処置をしてくれた。 「でJに泣き入れた訳か… まぁ私も留守にして悪かったな。 奴らもお前の力が惜しいんだろうな。 とにかくこの男の後始末でチャラにしろ。 実際私が殺ったんだからな、 お前は手に掛けてない。 帰ってやれ一緒に。陽加達が待ってるだろ? 特に今の陽加にはお前が必要な筈だ。 装備品も外せ溶鉱炉に入れといてやるよ。 証拠もなくなる」 「アンタはまだ当分旅か? 俺は奴に負けてた。コイツにも言われた… 俺はダークナイトとして戻り切れてないと。 今回陽加を守れなかったアンタが居なきゃやられたのは俺だ…プロ失格だ。 格闘でも銃撃戦でも鍛えなおす必要が…」 「大輝、お前は勘違いしてる。 世の中お前以上の実力の奴はいくらでもいる。 だが強い弱いが全てではないと教えた筈だ。 お前には多くを教え、 今や充分技術もを持ってるし、 経験もその辺の新米よりある。 後は心を次第だ。 さっきのお前は明らかに陽加の事で集中出来てなかった…そうだろ? 今回コイツと対決してプロとの戦いを学んだ。 実際見ててお前も負けていた訳ではない。 1年は確かに衰えるが、技術より精神を鍛える方が遥かに大事だ。 後はお前が学び経験して習得しろ。 但しもう銃からは身を引けよ? こんなプロ相手にするのはそうはない。 後陽加が好きなら逃げずに側で支えてやれ。 お前が消えれば光希も陽加も喜ばんだろ? もう行け、家は後で燃やしとく。 薬莢の処理もな。 またいずれ会おう…大輝」 「感謝します滝…ありがと」 装備品から銃全てと奴を抱えて去った。 流石に腕は落ちてないようだな…滝 俺は何とか足を引きずって車まで戻ると光希が降りてきて泣きながら抱きついてきた 「大輝ー……チュッ! 良かったよーもう心配したんだから! …ヒック…陽加の 父親は?どうしたの?」 「大輝大丈夫かい?その足…装備は?」 「全て話すよ、 あと散弾銃で撃たれて肋骨がやられてる。 咲哉頼む、で実は」 咲哉に肋骨の処置をしてもらいながら 先程の全てを2人に話した。 「滝が?アイツたまに現れたりするよね。 でも大輝がやってなくて安心した。 滝に感謝だね」 「で陽加はどうだ?」 「こっちもかくかくしかじかで今怪我の治療はしたけど精神状態や使われた薬も気になるから帰ったら調べてみるよ。 はい出来たよ。 大輝もレントゲンないから詳しくは分からないけど2.3週間くらいで完治すると思うよ」 「分かったありがとな咲哉 多分CIAか立花グループ時代に使っていた 自白剤かなんかだろ。 よし、とにかく帰ろう2人ともありがとな」 「陽加の為なんだから当たり前だよ」 「僕も元カレが困ってるならいつでもね、 大輝も足を撃たれてるから僕が運転する。 早く帰ろう」 光希は後ろに陽加と 俺は助席で…自宅まで帰った。 一先ずは終わった。今回手は汚さずに済んだ。 まさか滝に会うとは思わなかったな。 聞いた限りホムラの仕業だろうがな… だがまぁあの時もし滝が居なかったら俺が先に撃たれたか相討ちだっただろう。 だが1つ引っ掛かるのは奴は1度だけミスした。 散弾銃より拳銃の方が早く拾えて構えから 撃つまでは明らかに早い為、確実に俺は撃たれていた。 だが冷静じゃなかったからか奴はベレッダより距離のある散弾銃を拾った。 お陰で同時の構えになった訳だ。 ともあれようやく一段落出来そうだ。 井上康雄…… 俺もアンタ同様あそこまで歪んだ気持ち分からないでもない。 詳しくは知らねぇが 恐らく仕事柄心が病んでいき、陽加に執着してぶつけるようになった結果なんだろう。 俺もまたそうならないよう精神を保つ事を心掛けよう。 陽加や光希が今の俺には心の拠り所だ。 勿論今回は咲哉にも感謝してる。 医療と鍵開けが得意なのも加えた理由だ。 衛生担当ってとこだな。 フゥ俺も一緒に帰れた… 滝にはバレてたみたいだが、正直俺は奴を倒したら姿を消してJに戻る気でいた。 こうなったからには陽加の状態は気になるが治るまで看病する。 奴の言ってた、もう俺を覚えてすらねぇと。 起きたらの反応が心配だが簡単にはいかないだろう。 自宅まで着いて車は指定の駐車場に停めた。 部屋で咲哉が俺の身体の処置はしてくれた。 4人で中に入り陽加はベットに寝かせ光希と 俺も挟んで寝た。 もう夜中の2時は過ぎてる 咲哉はふかふかのソファーと毛布で寝た。 俺は皆寝た後 ピッ 《ハハハ……終わったようだな?》 「ああ、殺ったのは滝だがな。 アイツに助けられたがお前の差し金だろ?」 《そうだが監視役のつもりだったんだよ。 お前は惜しい存在だからな》 「戻らなくて済んだかな。 陽加は救出出来たが心身共に傷だらけだ。 俺も右足と脇腹を撃たれて肋骨がやられた」 全てを話した 《ほぅ処分まで…流石だな。 これまで通りの生活が送れるなら》 「ああ、復帰もねぇ。 今度こそアンタとは最後だ」 《分からねえぜ? いつまた銃や俺様の情報が必要になるかもしれねぇ。金さえ払えばまた協力してやるぜ。 訓練くらいは改めてしっかりやっとけ。 プロなら常に油断せず備えてるもんさ。 滝もそうだろ? じゃあまたいずれな…ダークナイト大輝よ そして○○》 頼りたくはない連中だが今回の奴の情報特定や装備等協力は感謝してやるぜ。 ホムラ 井上康雄にも3つ目の名を知られた。 始末する理由が増えたのはそれの事だ。 今や知ってるのは滝と咲哉だけだ。 陽加達や溜まり場は誰も知らない 危険とかではなくただ俺が言いたくないだけだ。 もうこれっきりになる事を祈るぜ。 今度こそ銃は2度と持たねぇ事を祈る。
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