#1 姫、狼さんに出会う

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「い、いえいえいえ、文句なんてそんな。」 へらへらーっと引きつった笑みを浮かべて苺花は言う。 「…じゃあさっきの目はなんだっつーんだよ。」 ……気のせいでしょうか。 だんだん、金髪くんとの距離が近くなっているような。 近くなってきて、周りのクラスメイトなんて見えないくらいに視界が、彼一色になる。 そしたら、苺花は再びある一点に目を奪われた。 …なんて綺麗な金色。 実は苺花、今初めて。 金髪を見たんです。 ちょっとほら、根本が伸びてプリンみたいになってるやつ。 あーいうのが現実の金髪だよね、とか思ってたから。 彼の綺麗な金髪に少々、感動したと言いますか。
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