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初デート
土曜日になった。ハヤトは、30分前に、待ち合わせ場所、初めて会った粟島公園に向かう。
桜吹雪が凄い。そして、家族なのだろう。お花見している団体がいた。
待ち合わせ場所に向かうと、先に、設楽カガリがいた。白と黒のナチュラルな姿だった。
「すみません。待ちましたか?」
ハヤトは、彼女に近づき、聞いた。桜の雨からの、彼女は美しかった。
ハヤトの声掛けに気づいた、設楽カガリは答えた。
「い、いえ!今、来たところです!!」
そう言って笑う。
ハヤトは、ドキッとした。
彼女の仕草にときめいた。
彼女の身長160センチ位だが、胸はデカい。マスクメロン位あると思った。そして、スカートから出た両足はムチムチとしている。
アンバランスな身体の持ち主だ。
男子なら、必ず声掛けするだろうなとハヤトは思った。
「どうしましたか?ハヤトさん」
彼女は、ハヤトの顔を上目姿勢で聞いてきた。
ハヤトは、劣情を抑え、返事を返す。
「なんでもないですよ。じゃあ、車に乗ってください」
ハヤトは、紳士を心掛けた。
そして、2人で、中央区に向かう。
数分後、キュルル〜と間抜けな音がした。
設楽カガリのお腹の音だった。
彼女は、恥ずかしい顔しながら言う。
「す、すみません!!今日が、楽しみで、朝食抜かしました!!」
ハヤトは、彼女を見ながら言う。
「…かわいいな」
そうつぶやく。
ハヤトは、素で言う。
彼女は、顔を真っ赤にしながら、お腹を抑える。
キョウヘイから聞いといた、軽食ができる、喫茶店に向かう。
つい最近出来たお店で、もう、空いていた。
ハヤトは、彼女に奢った。
彼女は、遠慮していたが、ハヤトは、奢った。
パンケーキを彼女は頼んだ。
ハヤトは、コーヒーを頼む。
10分して、彼女のパンケーキが届く。
彼女は、遠慮しながら、いただきますとつぶやき頂く。
ニコリと笑顔を見せた。それも、可愛い。
「……やっぱり、可愛いなぁ」
ハヤトは心の声を出してしまう。
「………えっ?」
設楽カガリは、変な声を出し、顔を真っ赤にした。
ハヤトも同じだった。
そして、1時間いて、店を出た。
時刻午前10時00分、車に乗り、中央区まで向かう。
最初は、ゲームセンターにした。
彼女は嬉しそうに言う。
「わ、私、クレーンゲーム得意なんですよ!特にラウンドワンのゲームセンターは、得意です!!」
ハヤトは、良かったと、安堵した。
そして、ラウンドワンに入る。
1時間過ぎて、ハヤトと設楽カガリは楽しめた。
彼女の腕には、大量のヌイグルミがあった。
彼女は嬉しそうだ。
そして、車に乗り、映画館に向かう。
2人で話し合い、ホラー映画を観ることになった。
やはり、日本のホラー映画は怖い。だが、設楽カガリは、ニコニコと観ていた。
ハヤトは、彼女の笑顔が好きになった。
青春時代は、恋愛感情なんてなかったが、彼女が出来て、嬉しかった。
「設楽さん。お昼食べていきましょう」
そう提案すると、彼女は、笑顔を見せ、ハヤトに言う。
「カ、カガリって呼んでください!私達、カップルなんですから!」
ハヤトは、照れくさく、答えた。
「カガリさん。どうですか?」
彼女は嬉しそうにハグしてきた。人の目を気にせず、ハグする。
ハヤトは照れくさくなった。
そして、昼食を食べる。ラーメンだ。
ハヤトは、醤油ラーメン頼んだ。カガリは、塩ラーメンを頼む。
2人は、どこから見ても、仲良しのカップルだった。
そして、楽しい時間が過ぎた。自分達の買い物を済ませた。
時刻午後17時00分。
ハヤトはカガリに聞いた。
「門限ありますか?ご両親が心配するので。何時ですか?」
カガリは、顔を暗くし、驚きの発言をした。
「私、両親、先月2人亡くなりました。だからフリーですよ?」
ハヤトは、言葉に気をつけた。
そして、彼女は、一人ぼっちなんだと思った。
「私の両親の遺産、たくさんありますから、高校通えるんです。けど、もう少し位でアルバイトを探そうと思っています。すみません。暗い話をしてしまって」
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