169人が本棚に入れています
本棚に追加
■ 7 ■
準備してあるとは言ったものの、ローションをかなり使って櫂の尻穴をほぐす。
指二本は入ったので、前も一緒にいじって噂の前立腺というものを探した。
「あっ、あっ……なんか、なんか変っ」
「変じゃなくて、気持ちいい……だよ」
「んっ……きもちぃ、ひぃっ! あ、そこダメ、ダメって言ってる!!」
びくんと櫂の体が大きく震えて、ああここが櫂の良いところなんだなと把握した。
「うん、ここだね。気持ちいいね」
「ばっ、りお、と、まっ、ひっ、あ、あ、あぁーっ!」
手の中で櫂のペニスが弾けてゴムの中を満たす。はーはーと呼吸を整える姿も可愛いけど、感じてる顔のほうが何倍も可愛い。
「オレもイきたい。先っぽだけでいいからいれていい?」
指を三本に増やして動かせば、櫂が驚きに目を見開き、オレのモノを凝視した。
もう痛いくらいバキバキに育っているオレのが怖いのかもしれない。
確かに櫂の小さなお尻に入るかなぁと少し心配はある。だから少しだけ……と言ってみた。
「うっ……全部はダメだからな……」
「うん」
優しい櫂は覚悟を決めたように俺を睨みつける。
ああ、なんて可愛いんだろう。
オレは素早くゴムをつけると櫂の尻穴にペニスを充てがう。くぱくぱと卑猥にそこはオレのに吸い付いてきた。
童貞捨てた時だってこんなに緊張はしなかった。
だけどオレなんかよりも櫂の方が何倍も不安そうな顔で、ガチガチに体を強張らせながら卑猥な口づけを見つめている。
「っ……」
「ひぃぅっ」
ローションの力を借りて先端を押し込めば、お断りと言わんばかりに押し戻される。
「櫂……手はオレの首に回して? そう、大丈夫。優しくするから。リラックスして」
「う、う……ごめ、莉央人、ごめ……」
かわいいかわいいかわいい。
本当に櫂は可愛い。
初セックス、絶対良い思い出にしないとな。
啄むようにキスをして、一気に押し込みたい欲を殺して、このときは自分の顔があまり変化しないことに感謝した。
多分顔に出たら相当苦悶の表情を浮かべてたと思う。そんな顔を見たら櫂は自分を責めるだろう。そんなのは嫌だ。
ゆっくりゆっくり腰を進める。
気持ちよくて頭も体も溶けそうで。
今までのセックスがなんだったのか判らないくらい、好きな人との行為は特別なんだと実感した。
この時点でオレは先っぽだけなどという言葉をすっかりと忘れており、事後に櫂に指摘された。
頑張って我慢したけど無理だったと素直に言えば、「頑張ったなら仕方ない」なんて、櫂はオレのことを肯定する。
そんな櫂が可愛くて、初セックスは大人し目で頑張ったけど、慣れたらガツガツ掘らせてもらおうと決意した。
次もまたヤれる、もとい一緒にいることが自然と思い描ける関係がすごく新鮮で、幸せな気分だ。
バイト頑張ってラブホじゃなくて高いホテルに泊まるのもいいかもしれない。それで、櫂に思う存分乱れてもらいたい。
その頃には櫂のお腹はオレの形を覚えているに違いない。
気付けばオレとのセックスに櫂がハマるように仕向けるはずだったのに、オレが櫂の虜になっていた。
最初のコメントを投稿しよう!