リセとの旅路

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「勇者さん、私と一緒に魔王を倒してください」 異世界に召喚されて魔法使いのリセと旅に出て、ついに魔王のもとまで来た。 旅路は過酷なものだったが、いつもリセが支えてくれた。 「勇者さん、怪我をされたんですか⁉安心してくださいね、すぐに私が治療しますから」 リセは心配そうに、けれど優しく笑いかけてくれた。 その時、俺は—— ——誓ったんだ。 なにがあっても彼女の笑顔を守ると。 気が付けば体が勝手に動いていた。 魔王の放った攻撃からリセを庇い、身体で受け止める。 「……!」 顔から床に倒れ込んで動けなくなった。 身体に力が入らない……。 「勇者さん……勇者さん!」 リセの悲鳴と視界が徐々に赤く染まっていくことで気付いた。 腹に風穴が空いている。 俺は死ぬのか。 赤く染まる視界に倒れ込んでくる影が映る。 魔王だ。 なんで、魔王が? 次の瞬間、魔王は灰となって消えた。 リ、セ……? 「はぁ、またリセマラ失敗ですよ」 「勇者が魔王を倒さなきゃ意味がないんですよ」 「もう貴方に用は無いので、リセットしましょう。勇者⓷」
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