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すごいありきたりな表現になるけど・・・、と鈴本さんが静寂を破った。
「君の親友は君の心の中で生きてるというか・・・今までずっと一緒にいたからいなくなるのはとても悲しいことだけど、んーなんていうか今まで支えられてきた親友は、心の中で君を支えながら生き続けてくれるというか・・・、なんかまとまってなくてごめん。」
「っ、そうですね。」気まずそうにしている鈴本さんが少しおかしく感じて、笑ってしまった。
その後、鈴本さんとは連絡先を交換して別れた。でももう会うこともないだろう。
それにしても、弟から何も聞いてなくてよかった。弟からひき逃げ事件の詳細を聞いていたら、これを使うことになっていた。私はカバンの中に手を入れ、ひんやりとした包丁の感触を楽しむ。
ひき逃げも何も、私が萌香を突き飛ばして、スピードが出ている車に轢かせたのだから。
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