親友の自叙伝

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 で、そっからしばらく時が流れた。  自叙伝がどうこうというくだりも忘れ去りかけたころ、またメッセージが届いた。 「いよいよ自叙伝になるから。三日後、このページを開け」  私も小説を書くが、誤字と言うのは雰囲気から何からぶち壊す。ここで書くとなるを間違えているようでは、自叙伝の仕上がりも期待はできまい。  そう思いながら三日待ち、私は指定されたリンクをクリックした。  開くと、そこには真っ白なページがあった。 「なんもないじゃん」 「今から書くのよ」  私の言葉に反応して、突如そんな会話文が画面に現れた時には、心底腰を抜かした。
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