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誘拐されたので自力で抜け出してやろうと思います。
「暇!!よし!!外に出よう!!散歩するだけだけど!!」お昼頃、加州に「外行ってくる!!夕方頃には帰る!!」と宣言したもののすごいとめられた。押し切ったけど!!適当にぶらぶらとなんの目的もなく歩いてた。するとフラフラと路地裏に入る小さな子が見えた。
「(なんであんな小さな子が路地裏に?どうしたんやろ……)」
そう思い追いかけると小さな子は居らず中年男性が立っていた。
「来てくれたんだね怜乃ちゃん」
そう我の名を呼ぶ。だが面識がない。
「は?なんで我の名前知って……」
知ってるの、そう言おうとした瞬間。後ろに気配を感じ咄嗟にしゃがむ。気配の正体は少し小柄だが力がありそうな男性。こいつ多分だけど金で買収されたんやろ。だがその男から避けたせいで先程名前を呼んだ中年男性に背を向けてしまった。そいつも何かを持っていたようで布が口元に当てられた。
「(あっははっ……あの子は罠って訳か…wあんなのに引っかかるなんて馬鹿らし…誰か連れてくればよかったなぁ……)」
そこで我の意識は途切れた。
「……んん……」
我は目が覚めた。そこは……使われなくなった倉庫っぽい。そして口にはガムテに手は後ろで縛られている。多分縄かなんかやろ。中年男性は我に喋りかける。
「あっ怜乃ちゃん起きたんだ〜おはよ〜」
その言い方は……控えめに言って凄くキモい。近寄りたくない人種の喋り方だ。待って我何されるん???
「んっふ!!んふふっふ!!!(ちょっと!!これ取って!!)」
「あ〜取らないと喋れないよね」
息しやすーい!!
「少し、質問していい?」
「あぁ、いいよ。」
「質問は二つ。まず1つ目。我をどこで知った?そして2つ目。貴方の目的は?」
そう聞くと長々と語り始めた。無理キモ自分について語られる我の身にもなりやがれ。
「……あっそ。」
「君が反抗しなければ危害は加えないから安心してね。でも反抗した時は……わかってるよね?」
そういう男の目は凄く鋭く、背筋が冷えた。
「……わかった。」
助けを呼びたいところだが生憎今はもみじのネックレスを持っていない。詰んだ?いやでも男性相手と言えど少なからず勝機はあるはず。剣術に全振りしてきたやつ舐めんじゃねぇ。スッと袖から小刀を出す。バレなかったの奇跡では?音を出さないように少しづつ切っていく。すると20分位だろうか。ようやく縄が切れた。凸ろうかと思ったがやめておく。バレたらダルそう。そして倉庫から出ようとしたその時。
「なにやってるの?」
後ろからそう聞こえた。バレたか。
「バレちゃしょうがない。真っ向勝負といこうじゃん。」
そう言うと中年男性は
「いいけど、負けるのは怜乃ちゃんだよ?」
といい刀剣男士を数振だしてきた。何こいつ、男士を道具とでも思っとんのか?そう思いながら式神を出し男士の相手をしてもらう。その間に素早く移動しその男の元へ向かう。笑いながら鳩尾を殴り縮こまった隙にこめかみを殴り失神させる。さっさと政府に突き出して帰りますか。
夕方頃には帰る、って言ったけど全然夜だ。怒られるなーこれ。いや誘拐されてましたし?しょうがなくない??……という思いも虚しく散り過保護な人達に怒られました。めでた…し……?
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