1人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
二年前に初めて会ったその子は、ほんと、誰にもモテるような子で、正直憧れだった。
その子を…そうだな、まぁ、覚えやすいし、わかりやすいから、Aちゃんにしよう。
Aちゃんは二年前に初めて会ったから、その前のことは何も知らない。
昔の写真も、思い出も、何も耳にしたことがない。
だから、本当のことはわからないけれど――それでも、きっと、Aちゃんは、どんなときでも誰かに好意を抱かれていたんだと思う。
どんな男子にも同じように、優しく、鋭く話しかける。
誰かが面白いことを言ったら、
「あっははっ!さいっこう!」
誰かがふざけたら、
「何それ!あははっ!」
か
「ふっ…何それ。」
女子の友達が面白いことをしたら、
「あんた何それ!さいっこうなんだけど!」
基本的に、感情によって使う言葉が決まっている。
テンプレって感じ。
Aちゃんとは知り合い以上友達以下くらい。
未満じゃないのは、距離感が時によるから。
関わることが多い時は『友達』。
関わることが少ない時は『知り合い』。
用がない時は話さない。
これが私とAちゃんの距離感。
最初のコメントを投稿しよう!