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春山「河部さんはここの近くに住んでいるんですか。」
河部「はい。」
春山「生まれてからずっとここに?」
河部「そうです。」
春山「では、津山市の事をどう思っていますか。」
河部「この町は嫌いです。田舎臭いし、移動するのに時間がかかるし、学校でも酷い目に遭ってきましたよ。
将来は大阪に引っ越すつもりです。」
ここで、彼の耳を見てみると、耳に何かついていたので、それについて聞いてみた。
春山「その耳につけている物はイヤホンですか?」
河部「いいえ、これは補聴器です。私は生まれてからずっと難聴者なので、補聴器がないとほぼ何も聞こえないんです。」
難聴...やはりこの人物は何か特別な事情を有しているに違いない。
春山「難聴が原因で嫌なことなどはありましたか。」
河部「もう、嫌なことだらけですよ。学校で先生の話は聞き逃すし、それで何をすればいいかわかんなくて叱られるんです。友達と話をしても、相手の言ってることが聞こえない時が多々あって、上手く会話することすらままならないんですよ。」
彼の話を聞いて、ここはスタバだが大きめの声で話した方が円滑に話が進む可能性が高まると僕は考えた。
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