通じ合う心

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通じ合う心

新入生歓迎会が終わって一週間、生徒の間ではもうハルセとソウタの事故で起きたキスが話題に挙がらなくなってきた頃、ソウタは一週間学校に遅刻していた。 「ソウタさん最近また遅刻多いっすね」 「、、、」 「大丈夫っすか?」 「、、電話が来なくなったんだよ」 「?ああ、会長さんからのっすか。俺が起こしましょうか?」 「、、それじゃあ意味ねぇんだよ」 新入生歓迎会が終わった後からハルセからの起こす電話がソウタに完全に来なくなっていたからだ (そんなにショックだったのかよ、、子供ころだってしたことあるだろ) 「おい大狼いるかー」 授業も終わり、それぞれ寮に変える準備をしている時、何もする気が起きず机に突っ伏したままのソウタは教室に入ってきた教師に呼ばれていた。教師は大狼を見つけると大量のプリントを渡した 「、、なんすかこれ」 「もう忘れたか?ここ1週間遅刻してるだろ。反省文だ」 「?まじかよ、、これ一人でやんのか」 「これまでもそうだっただろう」 「大体なんで遅刻とか欠席に反省文あんだよ」 「サボりとちゃんと理由のある欠席は違う。それにそもそも学校と寮の間の道など数分だろうがなぜ遅刻するのか分からん。遅刻するまで寝ている奴は反省しろ。遅刻の常習犯など大狼ぐらいだぞ、全く。終わったら職員室まで持ってくるんだぞ」 ソウタに20枚ぐらいあるプリントを渡して教師は教室を出て言った 「はぁ、やるしかねぇーか」 「俺も手伝うっすよ」 「いい、さっさと帰れ。手伝ってんのバレたら怒られるぞ。これぐらい一人で終わらせれる」 「、、分かったっす。無理そうなら連絡してくださいっす。寮から一瞬で飛ん行くので」 「ああ」 ナオヤは大人しく教室を出て行った 「、、ハルセが来てくれるかもしれねぇしな」 ソウタは机の上に置かれた反省文を1枚取ってペンを取り出し書き出した ーーーーーーー 時を同じく生徒会長室でもため息をつき、落ち込んでいる奴がいた 「はぁ、、」 「さっきから、はぁ、はぁ、うるさいですよ」 「お前のせいだ」 「私は奥手のあなた方の手助けをしてあげたんですよ」 「ど、こ、が、だ!さらに気まずくなっただけだ、、」 「あのまま告白すれば一件落着だったんですけどね」 「ライキ、そもそも勘違いしてる。これは俺の、、完全な片思いだ。ソウタが俺を好きなわけ無いだろ」 「はぁ、、もうめんどくせぇ」 「?ライキお前口調、」 「これは俺の素だ。あんたはもう勝手に悩んで勝手に玉砕して、勝手に失恋してろ。見てるこっちがそろそろめんどくなってきた。資料は渡したからな、じゃ」 そう言ってライキはさっさと生徒会長室を出た ハルセは急なライキの豹変ぶりに驚いて固まっていた 「、、ライキ、あんな口調使えるのか。そういえばソウタを起こす電話全然してなかったな、、はぁ、、電話一本もろくにかけられない男なんて情けないな」 そうして、ハルセはまたため息をついて机に突っ伏した ーーーーーーーーーー キーンコーンカーンコーン 「んっ、、寝てたのか。しまった、資料ひとつも目を付けてない。、、明日でいいか」 いつの間にか眠っていたハルセは校舎を閉める10分前のチャイムで目が覚めた。ハルセは荷物を適当にカバンに入れさっさと生徒会長室を出て、1階の入口に向かった。そこに反省文を書き終わったソウタもちょうど居合わせた 「!ソウタ、」 「、、まだ学校居たのかよ」 ソウタはハルセに名前を呼ばれて、顔を向けるがすぐに下を向いて靴を履いて学校を出ていった。ハルセは慌ててソウタを追った 「生徒会の仕事があったからな、ソウタこそどうしたんだ?」 「、、遅刻の反省文書いてたんだよ」 「!俺のせいか、電話しなかったから」 「別に寝坊してんのは俺のせいだ」 「、、手伝いに行けばよかった」 「別にいい、ハルセは忙しいもんな生徒会の仕事が」 「俺、、最低だ。ごめんソウタ、手伝いに行けばよかった。俺、本当は寝てただけだ」 「、、、」 「俺、少し悩んでることあってそれで悩んでたらいつの間にか寝てて」 それを聞いたソウタは立ち止まって振り返りハルセを見て、ある質問をした 「、、俺達がキスしたことか?」 「!、、、」 「、、ハルセはどうだったんだよ。俺とキスして」 「へっ?いっいや//それは、」 「やっぱ嫌だったよな。俺なんかと、、」 「!、、、」 「黙ってるってことはそうってことか」 「違っ」 「じゃあなんだよ」 「それは、その、良かったっていうか//、ちょっと、いやだいぶ嬉しかったというか、//」 「、、へっ?」 「分かってる、、男の俺が男とキスしてこんなこと言ってるの気持ち悪いってわかってるけど、、その、ソウタとのキスは別に嫌じゃなかった、、」 「、、、」 「なっ何言ってるだ俺は、//わっ悪い俺もう帰るから、じゃあまっまた。、明日の朝はちゃんと電話する」 ハルセは顔を赤らめて慌てて寮の方へ走っていった ソウタは、今だハルセの言ったことが理解出来ず、何の反応も出来ないまま棒立ちしていたが、やっと頭の理解が追いついてハルセと同じように顔を赤らめながらその場にしゃがんだ 「、、ハルセ、俺とのキス嫌じゃないって言ったよな。聞き間違ってないよな、絶対言ったよな。あっ、しまった俺がどうだったか言ってねぇ。ハルセも誤解してた。、俺だって嫌じゃないどころか嬉しかったんだからな。気持ち悪いなんて思うかよ、、明日電話するって言ってたよな。その時にでも言うか。それにしてもへへっ、嫌じゃなかったか。」 ソウタはハルセの言葉を何度も思い出し、にやけながら寮に戻った。
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