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こんなの続きます
五月、3年が卒業し新しい1年が入ってきて活気が戻ってきた学園。みんな少しずつ話せる友達も増えグループも出来てきた
ある日の昼間の話
キーンコーンカーンコーン
「あぁーやっと昼休みっすね、ソウタさん」
「そうだな」
「昼飯買いに行きましょ」
「ああ」
教室の窓側の一番後ろの席にいる二人の獣人
大狼ソウタと虎川ナオヤが昼ご飯を買いに席を立って教室のドアを開けようとすると先に誰かにドアを開けられた
「失礼す、る、、」
「げっ、、」
「人の顔を見てそんな嫌な顔をするもんじゃ無いぞ」
「お前だってそんな顔してんだろ」
ドアを開けたのはこの学園の生徒会長、竜峰ハルセだった
後ろには副会長の獅子川ライキも一緒だった
「このクラスにようならさっさと入れよ。そこに立たれても通れねぇ」
「もうこのクラスに用事は無い。大狼、お前に用事がある。自分でわかってると思うが無断遅刻、無断欠席で先生がお怒りだ」
「知るか、俺がいつ学校に行こうが、いつ休もうが俺の勝手だろ」
「ならそれを先生に言って勝手に怒られろ。俺は駆り出されて迷惑しているんだ。もう入学して1年だぞ、ちゃんと学校に来い」
「うるせぇな、叱りは先生で聞き飽きてんだよ。それに生徒会長のお前と俺みたいなサボり魔じゃ生活が違ぇんだよ」
二人は自分が言いたいことを言い終わると睨み合っていた
「はーいそこで終わりっすよ。これ以上はソウタさんの大事な昼休みが無駄になるっすからね。さっさと退くっすよ」
ナオヤがハルセを腕でどかしてソウタが通る道を作った
「さっ行きましょソウタさん」
「おい!話はまだ終わってないぞ!」
ソウタは通り抜けようとしたが腕をハルセが掴んで止めた
「!!っ///」
「あっすっすまない、、///」
「何やってんすか!早く行きましょソウタさん!」
ナオヤは頬を赤く染めて動かないソウタの後ろに周り背中を押して早足で購買まで行った
「おい!放課後教室に残っておけよ!」
ソウタと同様に頬を赤らめたハルセは遠くなっていく背中に咄嗟に大声で言った
「行ってしまいましたね」
「全くあいつは、、」
「会長、顔赤いですよ」
「え?!いっいやなんでも無い。言う事は言ったし俺たちも戻るか」
「、、会長腕を掴んだだけでですか?」
「、、//仕方ないだろ」
二人は生徒会長室まで戻った
(つっついソウタの腕を掴んでしまったぁぁ!また嫌われてしまう、、。無理矢理言うことを聞かせる奴なんだとか思われたら、、本当に生きていけない、、。だがあいつの腕また大きくなってたし逞しくなってた気がするな///寮の部屋でも筋トレやっているんだろうか)
「はぁ、、」
「、、なんだ?」
「そんなに好きなら早く付き合えばいいじゃないですか」
「いっ言える訳ないだろ!」
(面倒くさい。なんて言ったら会長泣くだろうな)
__________
「本当にしつこいっすよね、あの生徒会長も」
「そうだな」
「諦めればいいのに」
「そうだな」
「ソウタさん?」
「そうだな」
「ソウタさん!」
「!!なんだよ、急に大きい声出して」
「なんだよじゃないっすよ。ずっと『そうだな』の返事しかしないじゃないですか。どうしたんすか?生徒会長に毒でも盛られました?ずっと顔も赤いですよ」
「へ?!いやなんでもねぇよ。俺の顔を見んじゃねぇ」
「目の前でご飯食っててそれは理不尽っす!」
ソウタはナオヤの頬を手で右に向かせて自分の赤い顔を見せないようにした
(ハルセに腕を掴まれた///驚いて動けなかったし、またあいつに嫌われちまう、、人の話も聞かねぇ奴って絶対思われた、、次もし俺が声かけて無視されたら俺、、生きていけねぇ、、。けど相変わらずあいつの手綺麗だな。もっとあの手を見たい、、///無理だな、、)
二人はいつ本心を言えるのやら
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