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反省文
キーンコーンカーンコーン
「じゃあ気をつけて寮に戻れよー」
「はーい」
授業が終わり先生の特に重要でもない話が終わって全員が寮に帰る準備をしてる中ソウタは何もせずただ座っていた
「ソウタさん帰りましょ」
「だめだ、言ってたろ。教室に残っとけって」
「えぇーいいじゃないっすか、どうせ反省文ですよ。そんなん書きたくないっすよね」
「そりゃなぁ」
「じゃあ早くあの会長が来る前に逃げましょう」
「誰が来る前にって?」
ナオヤがソウタの帰る用意をしてる間にプリントを持ったハルセが来た
「そんなことだと思って急いで来て正解だったな、全く」
「別に隣のクラスだろうが。まぁそういう訳だ、今日は副会長とでも帰れ」
「じゃあ俺も手伝うっすよ。さぁ早く俺に渡すっす」
「だめだ、自分で書かなきゃ意味がないだろ」
「いいから早く帰れ、ナオヤ」
「うぅーじゃあまた明日っすソウタさん」
「ああ」
ナオヤは教室を出る時にこっちを向いてハルセをものすごく睨んでいた
教室には残っている人はもう全員帰ってハルセとソウタだけになった
「さて、、早く書け」
ハルセは机にプリントを置いて一個前の椅子を半回転させてソウタの目の前に座った
「今日は副会長はいないんだな?」
「ああ、私が監視しておきますと言ってたがあいつも日々仕事を頑張ってくれてるからな、休ませるために帰ってもらった。今日は特に仕事はないからな(ものすごく何か言いたげな目で見られたがな)」
「生徒会は相変わらず大変だな」
「お前がしっかり学校に来てくれていたら俺も寮に帰れるんだがな」
「、、また枚数増えたな」
「これでも先生に交渉して減らしたんだ文句を言うな」
ハルセは文句を言いつつ教室に誰もいないことを確認すると席を立ってドアを完全に閉めて鍵をかけてからまた席に座った
「喋ってないで早く終わらせて帰るぞ」
ハルセは反省文の半分を手に持ってポケットからペンを出すと書き始めた
「自分で書かなきゃ意味ないんじゃなかったのか?」
「俺だってしたくないに決まっているだろ。だがこんな量手伝わないと寮の門限までに終わるわけないだろ。ほらお前も喋ってないで早く書け」
ソウタは少し笑ってからペンを持って書き始めた
それから数時間後
「やっと終わったか。寮の門限には間に合いそうだな」
「疲れた」
「ならもう遅刻も無断欠席もするな」
ソウタは机に突っ伏した
「、、、頑張ったな、ソウタ」
ハルセはソウタの頭を撫でた
「!!///」
「あっいやすっすまない。つい、、///昔の癖で、、」
二人とも頬を赤く染めてしばらくの沈黙となった
(ハルセが、ハルセが俺の頭を撫でるなんて中学校ぶりだぞ。おいやべぇめっちゃ嬉しくて死んじまう。てかよく20枚も嫌いなやつの反省文書けたな。もう遅刻と欠席やめるか、、でもやめるとハルセと二人っきりの時間がなくなっちまう。ハルセには副会長が付き纏ってるし、なんでか俺のそばにはずっとナオヤがいるし、、それよりもっとハルセの柔道で少し皮が堅い手でもっと撫でてほしいが、、言えねぇ。撫でてくれなんて絶対に言えねぇ///)
(おっ俺としたことがつい昔のようにソウタのあの毛並みさらさらの頭を撫でてしまった//突っ伏して顔は見えないがめっちゃ赤い、、絶対怒ってるな、、。また嫌われたのか、子供扱いすんな!みたいなこと思ってるんだろうな。このなんの苦でもないただ適当に書いておけばいい作文を書くだけでソウタと二人っきりになれる幸せな時間をあと何回できるか、、少しでも長くいたいから先生に交渉したなど嘘もついてしまったし、なんなら枚数増やしてもらったが、、けど相変わらずさらさらだったな、、///もっと撫でたいけど言えない。撫でたいなんて絶対に言えるはずない///)
「ソウタそろそろ反省文提出して帰ろう」
「おっおう」
二人は自分の頬が赤いのがバレたくない一心でお互い反対を向きを見ながら帰った
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