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放課後、学校を出ると三人で一緒に駅前のカフェに行き店内に入ると、可愛らしい内装でいかにも女の子が好きそうな感じだった。
「ねぇ、僕たち場違いじゃない…?」
キョロキョロしながら不安そうに言う僕に二人は笑いながら言った。
「大丈夫だって、別に誰も気にしてねぇーよ」
「そうだよ!せっかく来たんだからなっ?」
二人に促された僕は渋々、窓際の席に座りメニュー表を見ると、フルーツたっぷりのパフェやケーキなど美味しそうな写真がたくさんあって目移りしてしまう。
注文を終えて待っている間、話題になるのはやはりさっきのことだ。
昼間のことを見ていたクラスメイトたちが噂をしていたようで、進一郎が陽太に前のめりに聞いた。
「昼間のやつ告白だったのか?」
「んー、まぁそんな感じ?」
「マジかぁ〜、やっぱりなー」
「でも断った」
「えっ!?」
びっくりして声を上げた僕を陽太は苦笑いしながら見た。
「今は恋愛する気ないから」
てっきりOKしたのかと思っていた僕はなぜかホッとしてる自分に驚いた。
なんでだろ? なんでほっとしてるんだろ?
頭の中が混乱していると、前に座っている進一郎は残念そうに大きなため息をつく。
「もったいねぇー!お前ならすぐ彼女できるだろ?」
「そうか?うーん、よくわかんねぇ」
「ほんと、もったいねー」
二人が盛り上がっている中、僕は黙って話を聞いていた。
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