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高校生
桜の花が咲き誇る中、真新しい制服に身を包み、新たな生活の始まりに胸を膨らませ入学式を迎えた。
陽太とクラス分けの紙が貼り出されている場所に着くと、突然肩を叩かれ振り返るとそこには見慣れた顔があった。
「し、進一郎!?」
「はははっ!!驚いただろ!?」
自信たっぷりに言い放ち、僕たちを唖然とさせた。
「俺は二人のその顔が見たかったぁー!!」
進一郎は僕たちを驚かせた事に喜んでいる。
「お前なぁ……」
呆れ顔で呟く陽太を横目に、僕は進一郎を見て笑い出した。
「あははは!やっぱり、受験の日に見たの進一郎だったんだ!」
そう言うと、進一郎は不思議そうな顔で僕を見る。
「え?」
「見間違えかと思ったんだけど……」
「あぁ、見られてたのかぁ」
頭を掻き照れたように笑った進一郎は僕たちの肩に手をのせて嬉しそうに笑う。
「また三人一緒だな!」
「そうだね」
「あぁ」
「お前ら!もっと喜べよー!!」
陽太と呆れながら返事をすると、そのまま僕たちの肩を抱いて歩き出した。
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