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この世で、一番、愛していた犬に
死なれた
わたしは、どうしようもなくて
ご飯も食べずに
寝ることもしないで
泣きながら、ずっと
死んだ犬のそばにいた
いつしか
死んだはずの犬が、人間になって
わたしを抱き締めていた
背の高い、綺麗な瞳の男のひとだった
わたしは、余計に悲しくて
彼を抱き締めて、また泣いた
「ずっと、一緒にいて」
そう頼むと、彼は言った。
「分かった。今度は、ぼくが君を飼うよ。ずっとね」
それは、永遠に約束された幸せような気がして、わたしは救われた
わたしたちは、これからも、ずっと、一緒だ
end
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