眠れない夜と愉快な仲間たち

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眠れない夜と愉快な仲間たち

ホテル生活1日目の夜。 まだ寒い時期だったのでエアコンをつけて 寝ようとすると、 だんち。の部屋のひとつ隣の部屋から ガタガタ音がしました。 コンコンとノックするような音。 エアコンを切るとどたんばたんと 子供が暴れているような音がします。 若い女の人の声『しょうちゃん、静かにして』 少年の声『だって音がうるさいもん! ゴーって音するもん!』 若いお父さんの声『そんな音しないよ?』 少年の声『するもん! 耳がしんどいもん! 』 若い女の人の声『だったらイヤーマフしたら?』 ※イヤーマフとは、ヘッドフォン型の耳栓である! 少年の声『いやや、頭締め付けられるもん! しょうちゃん、しんどい!』 だんち。「あの、聴覚過敏なら、BOSEのワイヤレスイヤホンとかおすすめですよ、ちょっと高いけど。室外機とかの電磁波の音を和らげて聞こえなくしてくれるし、声もクリアに聞こえるから、カクテルパーティー効果がきかない人にもおすすめ」 少年の声『しょうちゃん、BOSEのイヤホンほしい!』 若い女の人の声『調べてみたけど、確かにちょっと値がはるかも』 若い男の人の声『どうしようかな』 だんち。「騙されたと思って、BOSEのワイヤレスイヤホン、試してみてください。梅田のヨドバシに試供品置いてるから、試して良かったら買うというのはどうでしょう?」 若い女の人の声『試せるんだったら、まあ』 だんち。「お母さんも大変やね」 若い男の人の声『教えてくださってありがとうございます。しょうちゃん、明日ヨドバシに行ってみようか』 少年の声『行く~!』 その後もドタンバタンするしょうちゃん。 薬を飲んで寝ようとするんだけども、 寝ることが出来ない。 なぜなら。 テレパシーが暴走状態になっていたから。 しょうちゃん一家が奥の部屋なら、 だんち。の部屋を挟んで手前の部屋には、 おばちゃんが2人で旅行に来てました。 しょうちゃん一家やおばちゃんたちの姿は みてないから、 幻聴なのかもしれないんだけど。 会話の内容がリアルだったので、 テレパシー暴走状態になってて、 実在する人と会話してると 当時は思ってました。 そして何だかんだ、 このホテルのメンバーには、 のちのち色々と助けられるんです。 ですがそれはのちの話で、 当時は宿泊1日目。 しょうちゃんやおばちゃんに エアコンの音がうるさいだの 冷蔵庫の音がうるさいだの言われたので (多分、聴覚過敏)、 エアコンと冷蔵庫の電源を切って寝たんだけど。 テレパシー暴走状態になっていたので、 グループ通話みたいに それぞれの心の声が聞こえて やりとり出来る感じになってしまい、 眠れない状態になってしまって。 ふわっと意識を手放す方法をやってもらって テレパシーを切ろうとしたんだけどもダメで、 別のこと考えてくださいって 興味をそらす方法も教えたんだけど それもダメで。 しょうがないから話しとこうかーってなったら、 それを聞いてた おばちゃんの隣の部屋のおっちゃん2人が 「寝かせてくれや~!  おばちゃん、うるさいねん!」って まじってきて、 あーでもないこーでもないって話してたら 朝になってた。 結局、しょうちゃん一家、 おばちゃん(片方だけ)、 おばちゃんのとなりの部屋のおっちゃん2人 と朝まで会話することに。 もちろん寝れずに、貫徹。 朝方、メンバー間で謎の一体感ができました。笑 当時のメンバーには 寝不足にさせてしまい申し訳なかったですが、 ひと晩でめっさ仲良くなりました。笑
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