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しょうちゃんって誰やねん!
翌朝。
仕事に向かう準備をしていると、
しょうちゃん一家の隣の部屋から怒鳴り声が。
おっさんの声「しょうちゃんって誰やねん! うるさくて眠られへんかったぞ!」
男性スタッフ『隣の部屋に小さなお子さまとご夫婦が三人で宿泊されてます。しばらく滞在される予定なので、音が気になるのでしたら、別のお部屋にご案内いたしますがどうなさいますか?』
おっさんの声「じゃあ部屋かえてくれ」
男性スタッフ『下の階になりますがよろしいでしょうか?』
おっさんの声「眠れるんならええよ」
移動する音が聞こえ、おっさんは下の階に行きました。
少年の声『しょうちゃん、怖い…』
だんち。「しょうちゃん、大丈夫だからね。おじさんが移動するまでお部屋で待ってようね」
少年の声『ありがとう。しょうちゃん、泣かずに頑張ったよ!』
だんち。「しょうちゃんはえらいなあ」
おばちゃんの声『こわー! なに今の。』
おっちゃんの声『おばちゃんがうるさかったからやで、昨日。しかし扉を蹴らんでもエエよな。子ども相手に切れ散らかしすぎや。ってうわ、おっさんこっちに来たわ。俺らの部屋の真下やん。』
だんち。『うわー、御愁傷様。鬼が居ぬ間に出勤せんと』
おっちゃんの声『俺ら数日泊まる予定だったんだけど、先が思いやられるわ』
おばちゃんの声『奇遇やねえ! うちも数日泊まる予定よ!』
少年の声『しょうちゃんもね、ユニバ行くよ!』
おばちゃんの声『そっちも数日泊まり?』
若い女の人の声『ええ、3日ほど大阪で観光します』
若い男の人『しょうちゃん、発達障害があって普段から落ち着きがないんですが、昨日は特に興奮していたみたいで。だんち。さん、気を遣っていただいてすいませんでした』
だんち。『発達障害があるならしゃあないよ。聴覚過敏もあるみたいやし、ほんと、BOSEのイヤホン試してみて!』
若い男の人『今日梅田のヨドバシに行ってみます。しょうちゃん、イヤーマフしていくで』
少年の声『わかった~』
こうして奇妙な一体感をもって、
数日過ごすことになりました。
だんち。はそのままお仕事へ、
しょうちゃん一家はヨドバシへ、
おばちゃん2人は観光へ、
おっちゃん2人も観光へ、
それぞれ動き出しました。
おっちゃんとおばちゃんらは仲良くなったからか、一緒にモーニング食べに行ってました。笑
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