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 うー……。  おなかすいた……。  なんにもないよー。  何か食べ物置いていってくれればいいのに……。  銀色の台の上に飛び乗って、少し溜まっていた水を飲んだ。  降りたところで、セリが帰って来た。  ボクは、「おかえりなさい」と一声鳴いた。  それから、あやはも来て、ボクの名前をつけてくれた。  今日から、ボクの名前は「凛太郎」なんだって。  ボクは、セリの膝の上で甘えてみた。  だって、セリって……。  おかあさんと同じ匂いがするんだもん……。  *    あやははゴハンをくれるし、セリは遊んでくれる。  ボクは、もう1人じゃないんだ。わぁーい、わぁーい。  でも、セリの勉強の邪魔だけはしちゃだめなんだ。  この間、ノートで遊んだら、すごく怒られた。  ごめんなさい。  ボクとセリは、一緒に寝るんだよ。  とってもあったかいの。  時々、踏み潰されそうになるけど、  1人でいるより、ずっとずっといいよ。  ボク、セリがだいすきだよ。  あやはもだいすきだよ。  ずっとずっと、一緒にいたいな。
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