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国王陛下と宰相が私に対するお沙汰を検討しているところに、急にレオ様が乱入してきました。
「陛下! 私の知らないところでコレットを呼び出すなど、どういうことでしょうか!」
「レオナルド。先日の夜会で、コレットが一悶着起こしたそうじゃないか」
「コレットは何もしておりません、誤解です」
「そうは言っても宰相の言う通り、火のないところには煙は立たんのだ。学園内で、コレットが別の生徒に嫌がらせをしているという話も耳にした」
「コレットは何もやましいことはしておりません。陛下に対しても、もちろん私にも、とても忠誠心の強い女性です。どうか今回の根も葉もない噂のことはお忘れください」
そうだそうだ!
陛下、私は忠誠心の強い女です!
どれだけレオ様のパシリとして力を発揮してきたと思います? レオ様を守るためならドーナツ泥棒の一回や二回どうってことありませんよ! 任務ですから!
あと、耳掃除スキルも持ち合わせておりますよ。
「王太子殿下。このままコレット嬢に悪い噂が流れるようならば、この婚約も見直さなければならないと、陛下は仰っているのですよ」
「そうだ、レオナルド。これ以上騒ぎを起こさぬようにしてくれ」
「……陛下! なぜ宰相の言うことを真に受けるのですか。幼い頃から、陛下はコレットのことをよくご存知のはずです!」
どうしましょうレオ様!
王太子ルートを廃止したところで、結局メイ様のせいで婚約破棄まっしぐらですよ!
……って、レオ様、顔怖すぎ!
そんなに睨んだらダメですよ、ちょっと落ち着いてーっ!
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