第19話 王太子と初めてのキス

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 国王陛下と宰相が私に対するお沙汰を検討しているところに、急にレオ様が乱入してきました。 「陛下! 私の知らないところでコレットを呼び出すなど、どういうことでしょうか!」 「レオナルド。先日の夜会で、コレットが一悶着起こしたそうじゃないか」 「コレットは何もしておりません、誤解です」 「そうは言っても宰相の言う通り、火のないところには煙は立たんのだ。学園内で、コレットが別の生徒に嫌がらせをしているという話も耳にした」 「コレットは何もやましいことはしておりません。陛下に対しても、もちろん私にも、とても忠誠心の強い女性です。どうか今回の根も葉もない噂のことはお忘れください」  そうだそうだ!  陛下、私は忠誠心の強い女です!  どれだけレオ様のパシリとして力を発揮してきたと思います? レオ様を守るためならドーナツ泥棒の一回や二回どうってことありませんよ! 任務ですから!  あと、耳掃除スキルも持ち合わせておりますよ。 「王太子殿下。このままコレット嬢に悪い噂が流れるようならば、この婚約も見直さなければならないと、陛下は仰っているのですよ」 「そうだ、レオナルド。これ以上騒ぎを起こさぬようにしてくれ」 「……陛下! なぜ宰相の言うことを真に受けるのですか。幼い頃から、陛下はコレットのことをよくご存知のはずです!」  どうしましょうレオ様!  王太子ルートを廃止したところで、結局メイ様のせいで婚約破棄まっしぐらですよ!  ……って、レオ様、顔怖すぎ!  そんなに睨んだらダメですよ、ちょっと落ち着いてーっ!
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