会いたいけど体力が持ちません!

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「あっ…ごめん、由紀奈」  和佐さんが慌てて私の手元から写真を取り上げて捨てた。 「いや、別に大丈夫」と由紀奈さんは自分のロッカー前で着替え始める。  えっ…、なんだろう。  写真を見た時の由紀奈さんの暗い表情が気になった。  由紀奈さんにとっては良くない写真だったのだろうか。  和佐さんは無言でロッカーの片づけを再開する。  気になるけど、聞けない雰囲気。  サロン開業から私が事務員として採用されるまでの5年間、複数の若い男女間で何があってもおかしくは無いし、その事で拗ねたりヘソを曲げたりするのはお門違いとわかっているけど、なんとなくモヤッとした気分が残った。  オーナーが「秘密にしていて」と言った理由はそういう所にあるのかな。  でもおふたりとも素敵な人で私はすごくお世話になっているわけだし、自慢したいわけではないけど隠し事をしているのが凄く嫌だ。  それにこれからもずっと一緒に働いていければと思っているので、いつまでも隠しておけないのでは、と疑問を感じた。
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