絶対に許しません!

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「昨日、由紀奈に言われて目が覚めた。定休日だった今日、セラピストの皆と夕夏を呼び出して事実をはっきりさせた。ごめん、最初から俺が皆を信じて、問題から目を逸らさなかったら…。情けない俺だから唯に嫌われても仕方ないって思っても、唯を失いたくない、諦めたくなくて今日ここに来たんだ」  オーナーの肩が小刻みに震えている。  私はぎゅっと彼を抱きしめ返した。 「一瞬でも疑われた事は絶対に許したくないです。でもそれ以上に、私の為に一生懸命真相を暴いてくれたことが嬉しいです」 「唯、本当にごめん」 「だから私をオーナーのそばに居させてください。いえ、私が居たいんです。彼女でいさせてください」  オーナーは私が笑顔でいることを確認し、嬉しそうにキスをした。  私も彼の頬に両手を当て、小さくキスを返した。  照れくさそうにする私をオーナーは再び抱きしめる。 「許してくれなくていい。だけど俺のそばに居てくれ。ずっと…」
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