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黒須side-4
はぁはぁ言って息が切れそうな谷川を見て興奮なんか治まるわけもなく、それでも身悶える彼女に声をかけた。
「イッちゃう、も、はぁ、うう……ああん!!」
「谷川?平気?辛い?もう、やめる?」
「はぁ、あ……ぇ、な、んでぇ」
涙目でそんな甘える様に聞いてくれるなよ……我慢しようとしている俺の気持ちを簡単にぶち壊そうとする。
「だって……苦しいんじゃないの?息が……身体も、なんか触れるだけでもうビクビクしっぱなしだから」
「……やめたいの?黒須も……いや?」
――え?
「きもち……いいの、嘘じゃないよ?触れられて、求めてもらえて、嬉しい……でも嫌なら、もうやめて?」
「嫌なわけないし、俺はなんにも嫌とかじゃない、谷川がしんどい思いするのが嫌なだけで……「ならして、もっとして。こんな私でいいなら……このままして欲しい」
こんな私でいいならってなんだよ、なんでそんな自分を卑下した言い方するんだよ、俺は、谷川しか欲しくない、ずっと谷川だけが欲しかったんだから。
「谷川がいい」
熱くなった部分にゆっくりと突き進む、奥へもっと奥に届くように受け入れてくれる部分まで押し進む。
「あ、ぁ、ぁ……んん――」
「はぁ、気持ちいい?奥まで入ったよ?谷川のナカに俺がいる、わかる?」
「あ、う、あぁぁっ……や、まって、そこ、ぁ――」
「ちょっと動いていい?」
「だめだめ!やだ、だめぇ!」
「動きたい、我慢できない、ダメ?」
「だめぇ、動いたらわたし……あ、あっ、くぅっ、あぁ――っ」
まとわりつくように俺を締め付けて離さない、その熱いナカは身動きが取れないほど絡み合ってひとつになろうとする。
「谷川、はぁ、気持ちいいの?ここ?」
臍の下あたりを軽く押すように撫でたら締め付けられて、うねるような熱いナカでぎゅっと逃がさないように絡みつかせてくるから汗が噴き出て止まらない。
熱い熱いナカ。谷川に包まれてもうやっぱりこれは夢じゃないかと思えてくるんだ。
俺に組み敷かれている谷川を見下ろしながら思う。喘ぐ声に耳を震わせられて締め付けられてくる胸の苦しさと、どうしようもないほどの愛しさがこみ上がって……。
どうしたって諦められるわけがなかった。
ずっとずっと欲しかったんだ、こいつが。その気持ちを噛みしめていた。
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