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俺がこの世界にトラ転してから十五年が経った。
俺は今、世間とは隔離された全寮制の学園でホストのような見た目をした教師が担当するクラスで寝たふりをしている訳であるが、まぁ、つまり、俺は王道学園が存在するおそらく二次元に転生してしまったのだ。
転生した当初は気分がハッピーになってしまい、幼少期特有のスポンジのように知識を吸収する脳みそを転生特典と勘違いし知識を詰めまくったのが運の尽き。両親は俺を神童と持て囃し、あれだ、放任主義となってしまったのである。過保護にはならなかった。顔面偏差値天使な弟に対して過保護になってしまった。しかし性格は腹黒天使である。
そして調子に乗った俺は夜中に家を出て歩き回ると言うなんともスリルを感じられる遊びに興じるようになり、そうなれば当然喧嘩を売られ、ちょっとした感動を覚えつつも倒した結果、俺は一匹狼になった。
しかもいろいろ拡張されまくってなんか化け物みたいなあだ名までつけられたのだ。
ここまではまだ大丈夫だった。
高 校 が 勝 手 に 決 ま っ て た
いや親が決めた訳じゃないんだ。
なんかいつの間にか受験が終わってて何故か受かってたんだ。
ここで確信したね。
これは強制力だ。つまり二次元だ。
そして入学してみればこの通り。王道学園だったと言う訳だよ。
しかも何故か不良界隈で無駄に有名になってたから王道学園でお決まりの割と序盤で主人公に惚れる【一匹狼】ポジションを獲得してしまったのだ。
いらない。本当にいらない。
しかも人生二周目なせいで授業を聞かずに寝たりサボったりしていたのもそれを加速させた。なにしてんねん過去の俺。恨むぞ。
今願っていることは、まぁ、アンチ王道来んなよってことよ。
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