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Scene.01 ジンクス
とある3月21日。
とある高校に担任といっしょに一人の女の子が教室に入ってきた。
彼女の名前は、川名みさき。
彼女の第一声にみんなは驚く。
「私に関わらないでください」
そう言って目に涙を浮かべた。。
このクラスのひとり。
斎藤一は、一生この人には絡むことはないだろう。
はじめの直感がそう言っていた。
それが一とみさきの初めての出会い。
それは、世界から見てみれば小さな出逢いでしたがふたりにしてみれば大きな出会になる。
静かになる教室。
それを打ち消すかのように担任がニッコリと笑い辺りを見渡す。
「まぁ、そんなことは言わず仲良くしてくれ。
そうだな……」
担任は、そういって一の方を見てニッコリと笑った。
「斉藤。
川名のことをよろしく頼む。
川名、君の席はあの男の後ろな」
担任は、そう言ってニッコリと笑う。
それはそれはとびっきりの笑顔で……
みさきはゆっくりと歩き一の後ろの席に座った。
「えっと、川名さんよろしくね」
一の言葉にみさきは表情を変えることなく外を見る。
一からしてみれば、女子に嫌われるのは慣れていた。
それが当たり前だと思っていた。
一はお世辞にもかっこいい部類ではなく。
醜いと言われる側に存在だったからだ。
その見た目が故に避ける人も多かった。
一を見た目で避けない女子は、幼馴染の葛城美姫と部活の先輩の南葉月だけだった。
一は幼馴染の美姫に片思いをしている。
でも、一にはジンクスがある。
自分を好きになった人は自分以外の人としあわせになる。
それ故に、美姫には彼氏がいる。
イケメンで優しくとても力強い彼氏が……
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