Scene.01 ジンクス

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その男が一に声を掛ける。 「お前。  立っちまうんじゃないのか?」 その男の名前は住永護。 一と護と美姫は幼馴染で小さい頃からずっと一緒だった。 「立つって?」 「転入生との恋愛フラグ」 「立たないよ」 一は小さく笑う。 「どうしてそう思うんだ?」 「だってほら、僕はジンクスがあるし……」 「そんなの吹きとばせー!」 美姫がそう言って一に体当たりをする。 「僕が吹き飛びかけたよ」 一の言葉なのなかったかのように美姫は言う。 「神さまって本当にいるのかな?  いるんだったら。  一は頑張ってるし、その頑張りを認めてジンクスを免除!  とかなんないかな?」 「なんないよ」 一は即答する。 そんな会話をしていたら教師が入ってくる。 1時間目がはじまる。
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