Scene.01 ジンクス

9/13

1人が本棚に入れています
本棚に追加
/59ページ
授業が終わり放課後の時間がやってくる。 一は部室に向かった。 するとすでに葉月がピアノを奏でている。 「あ。先輩」 葉月は小さく笑う。 「一くん。今日は来てくれたの?」 「うん」 「じゃ私のピアノと一くんのギターでコラボしちゃう?」 「そうですね。久しぶりに一緒に奏でますか」 葉月がピアノを奏でる。 一はギターの準備を始める。 「では入りますね」 そして一は葉月が奏でるピアノの曲に参加する。 曲名は、ですまスイッチの虹。 そしてそのまま10分。 ふたりの音楽は止まらない。 そしてその場に人が増えていた。 美姫と護とみさきだ。 3人は拍手をする。 一と葉月は少しだけ照れる。 「凄い!凄い!凄い!  ふたりともそんなに息ピッタリ!  バンド組んじゃいなよ!」 美姫のテンションが上がる。。 「ギターとピアノで?」 一が首を傾げる。 「ダメなのか?」 護が一に尋ねる。。 「ボーカルが必要だよ」 一がそういうと美姫が質問する。 「募集しないの?」 「みんな軽音部の存在自体知らないと思う」 「だったら知らせるまで!  今度放送部をジャックしよう!」 「えー!」 一が困った顔をしている。 「大丈夫!放送部ジャックくらいでは退学にはならない!」 美姫の言葉にさらに一は困惑する。 「いや停学にはなりそう」 「大丈夫!問題ない!」 「いや!あるよ!  問題だらけだよ」 「大丈夫!大丈夫!  放送部の友達いるから!  そっとメモリーカードを渡して流すだけ!  簡単でしょ!」 「えー、それだと……  その子も停学にならない?」 「じゃ、先生に賄賂を渡して許可を貰おう!」 「賄賂?」 一の質問に美姫が笑って答える。 「飴玉!」 「えー」 「まぁ、どうでもいいけどさ。  俺らも部活戻ったほうが良くないか?」 護がそういうと美姫が頷く。 「そうだね!一。録音よろしく!」 そういって美姫と護はそれぞれの部室へと戻った。
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加