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身を乗り出して言う。ストレートな反応に、訊いたこっちが照れくさくなってしまった。
「……じゃあ、行くところ考えておいて。休みが合ったら、連れて行ってあげるから」
「うん。ありがとう!
……あ、でも本当に、まいさんがいてくれるなら、どこでも───」
大地の言葉をさえぎるように、来客を知らせる呼び出し音が鳴った。
「誰だろ……」
「セールスとかかもしれないし、僕、出てあげるよ」
立ち上がりかけた私を制し、大地がインターホンに歩み寄る。
「はい。どちら様……───少々、お待ちください」
横顔がわずかにくもる。受話器を置いて、大地は暗い声で言った。
「まいさんの、おばさんだって……。なんか、怒ってるみたいだ……」
*****
母さんの六歳上の姉である聡子伯母さんは、大地を見て、いまいましげに溜息をついた。
「まったく……私が気づかずにいたのをいいことに……!」
残暑はまだ厳しく、日中は陽ざしが肌に痛いくらいに強かった。
室内はエアコンを入れて快適に過ごせるようにしているものの、外から来たばかりの伯母さんは、バッグから扇子を取り出し、自らをあおぎだした。
「恭一さんも、何を考えているんだか。
いまさらこんな……認知もしてない子を引き取るだなんて。お人好しにも、ほどがありますよ!
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