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好きって思いながら身を任せていると、彼の表情から余裕がなくなって、凶悪なくらいに攻められた。壊されそうで怖くなる。こんな表情になるんだ。
「あっ、ああっ、八木沢さん、激し、から、もっとゆっくり」
私が訴えたら、小さく呻いて彼が動くのをやめた。
「すみません、良すぎて夢中になってました。痛かった?」
「ううん、痛くない、気持ちいい……」
私が笑ったら、彼が口を歪めた。いつもの優しい笑い方ではなく、ぞっとするほど凄艶で惹きつけられる。
口づけながら、またゆっくりと動く。鮮烈に感じて、腰が揺れて、視界が白くなる。
快楽で頭の中がいっぱい。揺らいで、熱くて、自分の体じゃないみたい。
「吸い付いてくる。こんなに柔らかいのに、きつくて……すごいな」
八木沢さんが笑いながら下腹を撫でた。触れられた肌がぞくりと粟立つような感覚がして、背がのけ反った。
「んんっ……」
「また、締まってる……可愛い」
恥ずかしいから顔を背けて深呼吸した。でも、動悸がおさまらない。足の付け根がひくひくする。体の奥が蠢く。きゅんと締め付けて、より明確に彼を感じてしまう。
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