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「えっ・・。どうか・・しました?」
「ん? お前見てる」
「なんでそんなガッツリと・・・。てか、社長照れますっっ!!」
「オイ。逸らすな」
あまりにも社長が至近距離でじっと見つめてくるから、つい恥ずかしくなって反対側に顔を逸らすと、すかさず社長が指摘する。
「そうじゃなくても暗くて顔見えにくいのに」
「だからって、そんなに見つめなくても・・・」
「だって、お前オレいないとこで、そんな綺麗になってるし」
「あっ、これはルイルイのイベントで・・・」
「オレの前で他の男の話すんの?」
「えっ、他の男って、ルイルイは芸能人で推しなので、そういう感じじゃ・・・」
「でも男には違いねぇだろうが」
「いや、それはそうですけど」
「他の男のために、そんな着飾って見たことないくらい綺麗になってるとか。なんかちょっと腹立つんだけど」
「えっ・・・!?」
「お前。それオレに会わなかったら、そのままオレには見せなかったってことだよな?」
「えっ、あっ、まぁ、そう・・かも?」
「それも気に食わねぇ」
え、これは、もしや、社長のヤキモチってやつですか!?
まさかこんな予想もしてないとこで、そんな風になってもらえるなんて。
正直嬉しい。
棚からぼたもち状態。
ルイルイのために綺麗に着飾ったのは確かだけど、社長にもホントは見てほしかったから。
社長にそう言ってもらえて思わず。
「フフッ」
「え、何?」
「あっ、すいません。思わぬカタチで社長にそんなこと言ってもらえてちょっと嬉しくなっちゃいました」
「は? オレ本気で言ってんだけど?」
「えっ、あっ、すいません・・・」
「フッ。いや、別に怒ってる訳でもないけど」
「あっ、そうなんだ。よかった~! ちょっと社長真剣な顔するから、怒っちゃったのかと」
「でもまぁお前にはじっくりちゃんとわからせてやらないとな」
「ん? 何をですか?」
「あぁ・・・うん。まぁそれはあとでゆっくりでいいか・・・」
「あとで・・・? ん?」
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