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「なんでも今までやったことないことをやろうと思うのは、全部お前の影響」
「そうなんですか・・・? でもそれでやろうって思ってくれるってことですよね」
「そうだな。なんかお前に言われたら出来る気したり、一緒だとそれもいいかもなって、不思議となんか思えてくるんだよね」
「なんかわかんないけど、嬉しいです」
「まぁお前自身は確かにわかんないかもな」
「はい」
「うん。多分オレだけがお前に感じる感覚だから」
「そっか」
「だから面白いんだよ。お前といると」
「フフッ。なら、あたしが結構慧さんの初めてあげられてるかもですね」
「あぁ~そうかも」
「じゃあぜひこの二人の写真も初記念ってことで、いいの撮りましょうね♪」
「お前そういうの慣れてそうだし任せるわ」
「はい! 任せてください! めちゃ得意です! はい。じゃあ、もう少しカメラ入るように近づいてください」
「お前が近づけよ。わかんねぇよ」
「あっ。そっか」
と、答えた瞬間。
「うわっ!」
慧さんが隣からグイっと腕を持って引き寄せる。
「これでい?」
「いや、わかってんじゃないですか」
「全然?」
「フフッ。じゃあ、撮りますよ」
そう言って写した写真は、もっと固くなったぎこちない写真かと思いきや、慧さんが少し雰囲気を和らげてくれたことで、二人とも自然に微笑んだ幸せそうな一枚になった。
「見てください! これ! めちゃ良くないですか!?」
「あぁ。ホントだな。いいじゃん」
思わず慧さんにも見せたくなるような写真で。
慧さんもそれを見て微笑んでくれる。
「ありがとうございます。宝物にします」
「宝物って大袈裟だな」
「え~宝物ですよ! 慧さんと二人の写真なんて! あっ! 絶対誰にも見せないから安心してくださいね! これはあたしだけの宝物です」
「お前だけなの?」
「えっ?」
「それ。お前一人占めする気?」
「えっ? ってことは、慧さんもこの写真もらってくれるってことですか?」
「そりゃオレも欲しいに決まってんだろ」
「え・・・ただあたしのお願い聞いてくれただけだと思ってた」
「オレもお前との写真欲しいって思ったから。だからオレにもそれ送って?」
「はい! 喜んで!」
「フッ。居酒屋かよ(笑)」
「フフッ」
慧さんもその写真が欲しいと言ってくれて、嬉しさでニヤけながらそのまますぐに写真を送る。
自分だけじゃなく好きな人も持ってくれてるとか嬉しすぎる。
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