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「一応店くらい知ってる。評価も、場所だって」
ポツリと答えた彼女の言葉に友人はにんまりと笑顔になる。
「昔から用意周到なんだから。それで? 自分の覚悟は出来てるの?」
簡単に語られた言葉を聞いて彼女は夜になろうとしている街を眺めてから友人のほうを向く。
「取りあえずはお腹が空いたと言おうか」
無邪気なこどもの笑顔が彼女に灯っていた。
都会の街にある食堂と言われるがちょっとお洒落な店で待っている人がいる。
料理はもう出来あがって約束の人を待つ以外に無い。
「現れないてのはないよな」
似た姿を見つけては喜んでいたが少し落ち着こうと鍋を気にしてそちらに向う。街には人が流れる様に通る。列からある人は外れてふわりとその店のきれいな戸に手を置く。
おわり
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