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絶対に秘密だよ
「ねえェッ絶対に秘密だよ」
美少女がボクに囁きかけた。
ドキドキしてしまうほど顔が近い。甘い吐息がボクの頬を撫でていった。
「あッ?」
柔らかな胸の膨らみがボクの二の腕へ押しつけられた。思わずボクは『ゴックン』と生ツバを飲み込んだ。
「はァ、な、なんでしょうか?」
ボクは極度の人見知りなので、学生時代から女の子とはまともに話せない。
大学生になった今も女子には縁遠かった。
もちろん生まれて一度も異性と付き合ったことはない。
そんなボクの前に美少女が現われた。
名前はアイだ。
「フフゥン」
美少女が何かを企む小悪魔のように微笑んだ。
「実はね。私、幽霊なの」
「えェ……?」まさか。
「フフッ、どうビックリした?」
また美少女は意味深に微笑みを浮かべた。
「マジか……」思わずボクは美少女に聞き返した。
ウソか真実か彼女は自らを南波アイと名乗っていた。
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