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そうなんだ。
なかなか衝撃的な事を言われたのに雫が思った感想はそれで。ならばこの先どうしたらいいのかを天使だと言う彼に問いかけてみた。
「君、怒らないの?間違えてこっちに引き入れちゃったんだよ?」
「まぁ死んだ実感がまだないですし」
「そっか。ただね、大丈夫だよ。今はまだ君は生きてる状態で病院にいるし復活するための方法もあるから」
天使によれば
誤って来てしまった僕は
3つの事をやり遂げればいいらしい。
1つ。
誰かの幸せを願う事
2つ。
誰かの願い事を叶える事
3つ。
自分の1番大切だと思うものを手放す事。
または同等のものを捨てる事。
「君の場合はさ、俺の不注意からだからどれか一つだけでいいよ。ただね、もちろん何でも
願って出来ましたってわけじゃないからね」
「あの、でもそれって何を持って出来たって評価するんですか?」
「あぁ、俺達はさ人間の心を読み取る事が出来るから。本当に君の心の底からの思いならば大丈夫。ただし、3つ目のやつは手放したら最後元には戻らないから俺は1つ目か2つ目がお勧め」
願い.....か。
「え〜と神谷雫さん。どうしましす?やります?」
まるでゲームやる?の感覚で天使が言うのを不思議に思いながらも雫はコクっと頷いた。
「了解。あ、君がどうなってるか見にいく?もちろん体の方ね」
「あ、はい」
よく分からないが自分の体は確認していた方がいい気がした。
「あ、そうそう。君は横断歩道中に車に轢かれて意識不明の重体という事になっています。覚えてる?」
確かに自分は横断歩道を渡っていた。
だが、その先の記憶がない。
「うん。記憶はないよ。上書きされた記憶だから、君にはない。とりあえず、行こうか」
天使の名前はユージンと言うらしく、名前で呼んでねと言われたのでそうする事にした。
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