ふうせん(１＋はんぶんこ✕２の玲央の物語)

響也

日下部玲央は松が丘高一のモテ男、
クズカベって呼ばれて本気で卵ぶつけれたときには笑った。マンガかよ。
女と寝るのはゲイの乱心に過ぎないんだけど、何でだろ。
荒れてウリに走る女と同じ心境？
ノンケよりも女心に詳しいかもな。

女なんて被害者意識とナルの塊で、男の気持ちより大事なのは恋という名の元に結束する湿気った友情で。
男はネタで糊でしかなくて、だからくっついたり剥がれたりもする。
お友達の失恋でも泣けるお美しさ。
自分のことじゃねえのに。
俺のこと知りもしねえ女共が不気味な連帯感で交信して被害者意識を共有しやがる。げぇ──
卵ぶつけてきたヤツとかまさにそう。
俺とヤリたくてヤレたんだから何に不満があんのか。期待させた覚えねーし。
男の方がその点シンプルだよな。どの女も同じ。水槽のメダカの方がまだ見分けつく。