(終)

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(終)

   一週間後、真紘さんの部屋を訪ねた。 「いらっしゃい」  リビングへ行くと、窓のカーテンが開いていた。 「凄い、月がこんなに近くに見えるなんて」 「今日はウサギもしっかり見えるでしょ、満月を見るとうさちゃん思い出すのよね」 「ウサギだけに?」 「そう、単純だけどね」  フフって嬉しそうに笑う。 「真紘さん、愛してます」  二人で並んで月を見上げながら、静かに伝える。 「直訳なの?」 「私、今日初めてあのランジェリー付けてるんです、勝負下着なんですよ? 月が綺麗なんて、まわりくどいこと言いません。愛しています」  今度は、真紘さんの目を見つめ本気を伝える。 「京香、嬉しい。私を選んでくれてありがとう。私も愛してるわ、二人で幸せになろう」  これから先、困難なことや辛いこともあるかもしれない。でもそれ以上に、二人でなら嬉しいことや感動することも多いだろう。  私が自分で選んだ世界は、愛する人と共に。 【了】
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