3人が本棚に入れています
本棚に追加
「ありゃま、カラスがえらい事になっているな。
おい、高根野。このカラス、近所の動物病院に
診てもらえ。金は儂が出す」
「社長!」
「あーほらほら、行った行った。
湯流布君も小地留君も残念だったな。
まぁ、今回は無かったことにして、
再度夏祭りにリベンジしたらどうだ?」
「「社長!!」」
湯流布さんと小地留さんの声が重なるのが聞こえる。
俺は上着を脱いでカラスに触らないようにそっとくるむ。
「なんだ?まぁ、これがトリプル三角関係?というやつかね。
湯流布君も小地留君も、
茂歩尾や影臼にチャンスをくれてやってくれんかね」
「「社長!!」」
茂歩尾と影臼の気色満面な声が聞こえる。
「さぁ、みんな。そういうことだ。
ここは気を取り直してお花見再開といくぞぉおお」
おおー!!
気合の入った雄たけびが辺りに響き渡る。
俺はその声をバックに動物病院の元へと急いだ。
世の中には救世主がいるんだと。
心から社長に感謝しながら。
終
最初のコメントを投稿しよう!