ただのお花見実行委員が絶賛ピンチの真っ最中です

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俺、高根野 羽那人26歳。 社でも期待の成長株で 上司の受けも良く、後輩ともうまくやっている。 自分で言うのもなんだが、 女子社員の結婚したい男性上位ランクの常連だ。 そんな俺が。 只今絶賛ピンチの真っ最中。 どうしてこうなった。 求ム、救世主。 そもそも今日は、 会社の敷地の桜がたくさん植えてある一角で 社をあげての花見が催されている。 俺は実行委員の一人として この日を迎えた。 社長の挨拶を終えて、 最初は部署ごとに和やかな花見が行われている。 しかし、酒が入ってだんだん盛り上がってくると どんちゃん騒ぎの宴会場と化していった。 花を愛でる者、社内恋愛中の者はその場から逃げ出す始末。 俺は部長や役員連中を適当にあしらい やれやれお花見実行委員として 今日の日をこぎつけられたことに安堵して 酒とつまみを確保して会場の隅に移動し座った。 (はぁ、みんな盛り上がってんな。 ま、こういう状況は嫌いじゃないからいいけどね) なんてのんきに傍観者を決め込み 適度に桜の花を見つつ飲み食いしていたその時。 「「高根野さん」」 声をかけられたので顔を上げると そこには、 由流布(ゆるふ) 和歌乃(わかの)(ゆるふわ総務課の華、美人、22歳) 小地留(こじとめ) 武子(たけこ)(ガチガチ経理課のお局、ビン底眼鏡、30歳) の二人の姿があった。
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