起(3)

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起(3)

 宿題は国語、数学、英語とあった。美晴は苦手な数学を答えを見て終わらせた。あとは国語と英語だけ自分を鼓舞する。  気がついたらもう17時だった。おばあちゃんを起こして、夕食を作ることになった。今日はハンバーグ、仲良く一緒に作っていった。 「いやー美晴がいるとご飯が美味しい」 「そうなの」 「やっぱり一人で食べるのとは違うよ」 「よかった。ハンバーグ美味しい」 「そうだね」  美晴は二階のお母さんの部屋だった場所で寝ることにした。今日は疲れた。美晴はゆっくりとまぶたを閉じ、眠った。  またあの夢だった。家庭菜園の道をわたっていくと植物園のような場所にでる。そこを右に曲がると植物で出来たトンネルがある。たしか去年来たときはそんなトンネルはなかったはずだ。しかもよく見るとまだまだトンネルの先は続いていそうだった。一歩足を踏み入れる。すると後ろからおばあちゃんに呼ばれる。振り返ると…  目が覚めた。もう9時だった。おばあちゃんはとっくに目が覚めているだろう。  急いで支度をして一階に降りる。おばあちゃんがいた。 「ごめんおばあちゃん、寝坊した」 「朝ご飯作っておいたよ、さあ食べよう」 「ごめん」  朝ご飯は軽くトーストと目玉焼き、サラダだった。美晴とおばあちゃんは美味しく食べた。  それからは昨日と一緒で美晴は宿題を始めた。おばあちゃんは小説を見始めた。今日は国語から手を付けた。そしてもちろん答えを見ながら。  国語が簡単に終わった。昼ご飯をたべ、英語に取り掛かる。そして英語が終わる頃には今日は終わりを迎えていた。夕食を食べる。そしてベッドに入り、眠った。  宿題を終わらせたことにより、美晴は肩の荷が降りてゆっくり眠ろうとしていた。しかし以前から見る。夢が気になっていた。あの先はどうなっているんだろう。ワクワクした。そしてワクワクで眠れなかった。  そして美晴は眠りに落ちた。やはりあの夢だった。順序道理に家庭菜園の道を進む。そしておばあちゃんが手入れしている植物園のような場所をあるく。右に向かうとやっぱり植物のトンネルがあるのだ。するとトンネルから 「おいで、おいで」  と聞こえてきたのだ。美晴は驚いた。いままで聞こえて来なかったのに。美晴は好奇心から一歩歩く。すると 「美晴!美晴」  おばあちゃんの声だ!後ろを向く。そして目が覚めた。8時だった。  支度をして一階に降りる。おばあちゃんが朝食を作っていた。 「私も手伝うよ」 「ありがとう」  朝食はスクランブルエッグにウィンナー。パンだった。 「私、宿題終わったんだ」 「すごいね」 「今日はお庭を見てもいい?」 「いいけどお庭だよ?遠くに行っては駄目よ」 「わかった」
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