はらぺこ宇宙怪獣

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 数時間後、怪獣が一眠りしていると、上空から1機の飛行機が飛んできた。 「なんだあれ…?」少年が眺めていると、飛行機から何かが落ちてきた。それは核爆弾だった。少年のライブ配信を見た某国が、自国に怪獣が上陸する事を恐れて、禁じられた決断を下したのだ。  投下された核爆弾は、怪獣の頭上に落下していった。だが、怪獣は気配を察知し、落ちてきた核爆弾を飲み込んだ。飲み込まれた爆弾は体内で核爆発し、そのショックで怪獣は上空に勢いよく舞い上がった。怪獣はどんどんと空に昇り、大気圏を抜け、宇宙に飛び出した。核エネルギーを吸収した怪獣は、身体をさらに膨張させて、ついには地球よりもはるかに巨大な姿に変貌した。その途方もない大きさは、地球からも見ることができた。 「大怪獣の誕生だ‼バンザーイ‼宇宙怪獣バンザーイ‼」大はしゃぎする少年。だがそんな事を余所に、怪獣は地球を見るな否や、超巨大な口を大きく開けて、地球をぱくりと頬張った。飲み込まれた地球は、怪獣の体内で跡形もなく消化された。  そこへ、1隻の宇宙船がやって来た。宇宙船には異星人が二人乗っていた。 「成功したな」一人の異星人がもう一人に言った。「これで危険生物のいる惑星がまた一つ処分できたわけだ」 「しかし、自分たちの武器によって母星を失う結果を招くとは、なんとも皮肉な話だ」  2人の異星人が話していると、宇宙船に通信が送られてきた。それは怪獣からのテレパシーだ。異星人は怪獣のテレパシーを解読した。 「『おなかが空いた』と言っている」 「あれだけ食べたのにまだ空腹なのか…。我が星の科学者たちもとんだ食いしん坊を作ったものだ…」  異星人たちは次なる危険生物のいる惑星を求めて、宇宙怪獣を連れて銀河の彼方へと飛んで行った。
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